日本ワインは本当に美味しくないのか?|テロワールで捉えれば多様なワインの可能性を十分に感じさせる、本当の日本ワインに出会う。
日本ワインを「いつもと違うな」「美味しくない」「不味い」と感じ、フランスやイタリア等の欧州ワインに飲み慣れていれば当然「違うな」いう感想を抱くことがあると思います。日本のワイン事情として「日本ワイン」と「国産ワイン」の2種類の表記があり、表記によって誤解を招く結果になっていることも「美味しくない」と感じてしまう残念な理由の一つ。正真正銘の「日本ワイン」を選ぶことができれば、日本特有の繊細なテロワールを感じさせてくれるワインに出会えるはずです。
なぜ日本ワインは美味しくないと思うのか?
- いつも飲むワインと味が違う気がする
- ワインの価格に対して、味が伴っていない
- 概して、コスパが悪い
日本ワインを飲むたびに思うことはこんな感じ
日本で生産しているため、価格がどうしても高くなってしまったり
欧州ブドウと種類が違うため、味わいが思っているのと違う
味が違うな・・・
値段ほどに美味しくない
なんかコスパ悪くない?
なんて、声が聞こえてきてもおかしくない気がします。
というのも、いつもフランスワイン・イタリアワインなどに親しんでいる建築家の夫は
旅行先でご当地ワインを飲む度に
美味しくはないんだよね
でも、これはこれで、旅行気分が味わえるから良いんだよね
と、ワインの味ではなく、気分的なもので日本ワインを購入していました。
美味しいワインなら欧州ワインだけど、旅先の非日常では
ほかの味を楽しんでも良いかも!?みたいな
日本ワインと国産ワインの表記の違いで誤解されている
美味しくないと言われる主な理由は、日本ワインが140年もの歴史があり、長年質の悪いワインが出回ってしまったため、ネガティブなイメージが昔から定着していることです。
しかし、2018年の法整備(果実酒等の製法品質表示基準)により、「日本ワイン」と「国産ワイン」の2つの表記がなされ、「日本ワイン」を選べばワインの質が担保されるようになりました。
果実酒等の製法品質表示基準:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sake/winelabel.pdf
- 日本国内で醸造されたワイン
- 国外のブドウを使われている(ブドウの原産地は問われない)
- 海外からの濃縮果汁が使用されている(輸送費削減のため、味の質は確実に落ちる)
- 日本国内で栽培されたブドウを100%使用して醸造されたワインのみ
- 特定の地域で生産されたブドウを85%以上使用していれば、その地域の名前をラベルに記載することが可能
上記の違いなんて知っているわ!という方は
すごいです!
自分はこの違いについては、あまり気にしたこともなく、知りませんでした。
なので知っている方にとって
日本ワインの
味が美味しいかどうかは、これとは別問題です
でも、知っているか否かで、中身が違う。
「国産」って聞くと、なんだか良いイメージ湧きますよね!?
知らない方は、誤解されているだけかと思います。
なんでそういう表記にしたのか、ちょっとセンスがないなぁと思ったりしてしまいます。
日本ワインのレンジ相場が高すぎる|総じてコスパが悪い
とにかく日本ワインの価格は割高です。
ニューワールド系で1000円くらいの味のものが
日本ワインだと、3000円くらいだったり
欧州ワインの3000円くらいを目指そうとすると
日本ワインだと5000円くらいしたり
お店に行ってみると、少しがっくりしてしまうほど・・・
でも今回色々と勉強したので、ワインラベルについて少し知見が増えました。
良いワインを、ラベルから見抜くのも
経験ですね(いやっ、経験じゃなくてそれは知識!)
国産ワインではなく、日本ワインを選びましょう!
約140年の歴史と比較的新しいが、近年高まりつつある日本ワイン熱
日本人のほとんどは知りません、日本のワインが実は140年もの歴史を持っていることを。
世界のワインの歴史は古く、紀元前8,000年頃より存在すると言われています。それに比べると、日本のワインの歴史は新しく、140年ほどとなります。長らく鎖国されていた江戸時代から明治時代(1868~1912年)に移り、日本ワインの歴史が始まることになります。
明治初期の頃は、食文化的な面でもワインが普及しておらず、またワインの製造技術が整っていなかったことなどから、日本の庶民一般に広まるということはありませんでした。当時のウイスキーも同じ部類になると思います。
日本ワインが広まるにあたり、甘口のワインが出回ったり、本来のワインの味ではないところをフォーカスされたりして
時間はかかりましたが
徐々に日本ワインの認知度は高まっていくことになります。
そして、2018年に日本ワインの法整備が整ったのを皮切りに、国内ワイナリーの数が一気に増えていっています。
また、意外かもしれませんが沖縄県と佐賀県を除く45都道府県にワイナリーが存在しているのも面白いです。
ということは県ごとに気候も土壌も違うので
日本ワインには豊かなテロワールが存在しているとも言えます。
これは試してみるのも面白いと思います。
- 2019年:331箇所
- 2020年:369箇所
- 2021年:413箇所
- 2022年:453箇所
- 2023年:468箇所
代表的な日本ワインの品種「マスカット・ベーリーA」「甲州」
日本ならではのブドウ品種は「マスカット・ベーリーA」と「甲州」です。
これは割と聞いたことがある人は多いと思います。
スーパーでもよく置いている銘柄がこちらかなと思います。
「マスカット・ベーリーA」は、山梨県を中心に多くの地域で栽培されている黒ブドウです。明るい色合いで、チェリーやキャンディーのような、果実感のある軽やかな味わいが特徴です。
「甲州」は、山梨県を代表する白ブドウで、ワインが作られる前(1300年頃)から自生している、まさしく日本のブドウ。清涼感と繊細な香りが特徴で、主に白ワインとして使用されます。
日本ワインの品種でよく見るのはこのようなものですね。海外品種のブドウも使われています。
- マスカットベリーA
- 甲州
- メルロー
- シャルドネ
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- 甲斐ノワール
- ヤマ・ソービニオン
美味しい日本ワインはこれ
紹介したワイナリーはこちら、まるき葡萄酒でした。ぜひお試しあれ!
楽天ROOMも始めましたので、是非こちらもチェックしてみてください!
建築家の妻(子育て・ワイン・ガジェット)
こちらは移転前のブログです。以前の記事は、是非こちらからご覧いただけると嬉しいです!
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