建築家の妻へようこそ
建築家の妻
(通称:建妻_けんつま)
建築家である夫の口癖や言論を忘れないようにするために(役に立つか立たないかはわかりません)ブログに忘備録として書き残しています。


建築家である夫は、様々な建物の設計をしており、応援をしたいと思っています。非常に納得のいく意見もあります。


ただ結婚できない男も建築家ですし、もちろん。そこまで偏屈ではないですが。


建築家という職能。
建築家という人間。
建築家という生活習慣、思考の癖。


はものすごいです。


こだわりや、執着心。感覚的なセンス。
特殊な人間の才能ではないかと思う反面。
それが、逆に怖くもあります。


建築家の妻である、みなさま。

建築家の友人である、みなさま。

建築家の恋人である、みなさま。


に対して

心より敬意を示して

届けたい「言葉」をお伝えできればと思っています。

サラリーマン建築家(企業内建築家)になるには_コンセプトや企画段階のアイデアなど、斬新な形状や建築計画を描くこと

サラリーマン建築家とは、サラリー(給与)によって生計を立て、かつ雇用主に建築設計業務を委託されている者のうち、主としてデザインの第一線にて、その手腕をもって、プロジェクトを進めていく建築家のこと。

目次

サラリーマン建築家とは

サラリーマン建築家とは企業や会社に所属し、設計活動を通して、社会に貢献する建築家のこと。
つまり、会社に所属しているので、毎月一定額の報酬(サラリー)を得ている。
もしくは年俸制で雇われている。
そう、つまりプロの建築家のことである。

建築家の夫もその集団の中にいて、平社員として働いていたんですよね。
安定した収入を得るには、いい職業だと思います。

設計事務所、ゼネコンなどに所属しており、

  • プリンシパル
  • フェロー

などといった肩書きで活動していることが多い。
プリンシパル(サラリーマン建築家)になれば
設計の部単位(組織による)での建築業務のデザイン監修など、多くのプロジェクトに関わることができる。


またプリンシパル以外にも通常業務をする職域として、平社員:建築設計担当者(職域の等級は数多い)が存在する。

プリンシパル(サラリーマン建築家)以外の業務は
「申請作業・行政協議、建築計画の取りまとめ・調整・法規チェックなど」を行う。
いわゆるマンパワーを必要とするため、労働環境は劣悪なことが多い。
たまに小さな案件であれば裁量が見込めるのが、唯一の救い。

建築設計担当者の役割分担

建築設計担当者は大まかに4つの担当者に分かれます。

  1. 意匠設計者
  2. 構造設計者
  3. 設備設計者
  4. 電気設計者


いわゆる、サラリーマン建築家は「意匠設計者」であることが多いと思います。
構造・設備・電気関連でも、積極的な建築介入は可能だとは思いますが、先頭に立つのは主に意匠設計者でしょう。
あとは、おそらく新入社員として

  • 設計事務所
  • アトリエ事務所
  • ゼネコン
  • 工務店

に入社した人(建築学部、意匠系・構造系・電気系・設備系に分かれている)は
そのほとんどが①〜④の担当者になります。
現場施工管理の立場で就職する方もいますが、ほとんどは設計職にて4つの職域で採用されるかと思います。

設計職というのは、建築業界の中では、特殊な存在です。
業界内の総労働人口に対して、非常に人が少なく、少数精鋭。
(建設会社によりますが、設計職は新入社員全体の2〜3%ほどのようで、そう考えると総労働人口の1%にも満たないんじゃないかと想定できます。)
なので、就職難易度としては、非常に狭き門といえるでしょう。


サラリーマン建築家になるには

サラリーマン建築家になるには、おそらく
建築の知識はたくさん必要でしょう。
建築家の夫も専門書や、建築の雑誌、建築家のなんやら難しそうな本など
日々、興味を持って
調べたりしています。
あとは、建築を見に行くことを頻繁にやっています。

建築に興味を持つ、持ち続ける努力ができることが、プロの建築家になるには必要だと思います。

学生の頃にやっておくべきこと

建築デザイン系の学生であれば
①意匠設計者としての採用を目指したいので

コンセプトや企画段階のアイデアなど、斬新な形状や建築計画を描くことができるかどうかが、今後のサラリーマン建築家としての生き様に影響すると言えるでしょう。
学生の頃は好きなように線を描き,模型を作り,そして表現力を高めましょう。

社会人になった後の仕事内容

学生の頃の設計と社会に出てからの設計の違いに戸惑う学生もいるかもしれません。
どこまで建築の詳細検討をしたことがあるか。で社会に出てからは差がつきます。
しかしながら、詳細検討はどなたでもできるし、会社の標準詳細もあるので、そこまで特殊なことをしない限りは気負いすることはありません。

あと注意すべき点は

会社に入ると,とたんに自由な線を引くことができなくなります。
(社内標準、年配の方の指示。パワハラ、施主からの指示など)

建築設計産業の構図(ピラミッド;施主が一番偉い)をしみじみと体験することになります。
しかし最初はそんなことにぶつかることはありません。

ほとんどの場合
まずは建築確認申請や都市計画などの書類関係の手続きを行うことが多いでしょう。
最初は戸惑いますが、知らずには立派な大人になれないので、頑張りどころと言えます。


役所協議といって,お役所の方に,計画の全体像を確認してもらい問題ないかどうかをチェックします。
そこでも,担当者(役所)の意見で二転三転することもあるので
設計担当者は振り回されることが多いです。
大手事務所であれば、大目に見てもらえることがあるのですが。
(もちろん法的なところはしっかり見られますが、建築基準法にはグレーゾーンが多々あり,その部分の解釈において有利に設計を進められることがあります。昔のことかもしれませんが)
そんな,社会の縮図を感じるのも,役所協議の醍醐味でしょう。

自分が果たして勝ち組なのか,負け組なのかをはっきりと見極めることができます。
良い社会勉強と思って臨みましょう。様々な意見を取りまとめたり,営業のような仕事からまずは始めるようです。
小さい事務所であれば、比較的適当にあしらわれます。。。

サラリーマン建築家の仕事

仕事内容は、もちろん企業からの依頼を受けて、建築をつくること。
建築依頼だけではなく、社内的な発信力をもつようになるのではないかと思いますので
社内セミナーの依頼があったりするかもしれせんね。

  • 建築設計
  • セミナー
  • 書籍執筆

サラリーマン建築家の年収

建築家の夫から聞いた話では
2000万円〜がその相場とのこと
ボーナスや会社の業績にもよるとは思いますが
一般社員の設計者がサラリーマン建築家になるまでの道のりとしては
20代で600万〜700万
30代で700〜1000万
40代以降1000万〜1500万
くらいがレンジなんじゃないか。。って感じですかね

働く時間に対して、割に合うのかどうか
給与が高いのかどうかは、人それぞれの価値観ですかね。

わたしは、働いている割に、結構キツキツなんじゃないかと思います。
ストイックな業界だなと思います。

建築家というと
建築学科卒業のみなさんは、大学や専門学校で習った知識
・日本の建築史
・世界の建築史
などを勉強し
彼らを総称して建築家と認識してしまっているのですが

いささか
世間との認識の違いが大きく
ギャップを感じている方も多いかと思います。
世の中の一般的には
設計士?
設計家?
建築士?
建築家?
住宅デザイナー?
なのである。
某財閥系設計事務所に関しては
建築の悪しき風習、洗脳教育として
20代の若い労働力を確保したいため
このような本を出版している始末。

プロってなんだ
建築家になるってなんだ
ということなのですが
これらの本に共通するのは
どこかゴールの認識を間違えているのではないかということ。
プロになることがゴール?

そして、プロになって報酬はどれくらいになるのか明らかにされていない。

そもそも、プロになる前の修行といわれる
暗黒時代について
ほとんど、触れていない。
触れれないのかもしれない。
果たして
本当に生活していけるのだろうか。
プロの建築家になるために
プロの建築家の事務所
いわゆる
アトリエ事務所などで
勉強することがいい経験だとも
確かに
見様見真似で手っ取り早く
仕事を覚えるのは理にかなっているが
これは
建築業界の悪しき風習で
ただ働きをさせるための口実なのである。
人件費など
支払えるだけ
儲かってもいない
収入がないのに
作業量は膨大
(作業といってもお金にならないタダ働き同然の作業。
コンペなどに山のように応募するために作業する。
残念なことに
ほとんどは当選しない。
博打のようなものをいくつも行う。)
無論アウトソーシングすら叶わない
という
負のスパイラルが
ほとんどの設計事務所の現状である。
有名な建築家の設計事務所であっても
毎年コンスタントに公共施設などに関わっていない限り
(その公共施設も数が少ないため、当選確率もかなり少ない) 
設計事務所運営のための
資金にショートしている
破綻している可能性がある。
これらの見極めは非常に難しいが
事務所の人員の入れ替わりが激しいところは
案件ごとに
スタッフを解雇している可能性が高く
有名な事務所であるにも関わらず
人数が極端に少ない場合は
非常に危険である。
関わるだけ
労働力を搾取されるため
厳しいかもしれないが
設計事務所の存在自体が
無駄であるとも言える。
有名な建築家ですら
ほとんどがそのような
瀕死状態で
設計事務所の経営を行なっている。
これは
紛れもない事実である。
この記事を読み
そんなわけないだろう
憧れの建築家は
そんなもんじゃない。
と言い捨て
1年後か2年後
あるいは
半年後に
絶望の淵に立たされているのかもしれない。
ほとんどの才知ある学生は
サラリーマン建築家として
社会の一員として、働くことが賢明だと思うのです。

以下に移転前のブログ記事載せました。

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